詩のノート 2篇

Posted by Anna(旧:Noa) On 2013年5月22日水曜日 0 コメント


きみははだかで、ぶるぶる震えたままで

それでも必死に歩こうとしている

絡みついたいばらのトゲに
 
足の裏をひどく痛めても

あふれ出る血の赤が、泣きたいぐらいに鮮やかだ

そうして、うすべにとむらさきのまん中に立って

強さは、やはらかさであるということを

きみは世界に示し続けている

今日きみは再びうまれた

黄金に光る朝焼けと、ダイヤをちりばめた夜のすきま

天使たちのラッパをみちしるべに

きみは、泣きながら歩いているんだ


◇ ◇ ◇  ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇




ぼく、は

そこからは見えない場所に来てしまっただろうか

星くずの谷間 ラヴェンダーいろの木々が囁いている

あの頃よりか すこしだけピンと伸びた指さきから

またひとつぶ 星の砂が転がり落ちる

心臓の奥のほうにはちきれんばかりの 愛が座っているのに

まだ少しだけ扉をたたく手は震えている

ぼく、は

いつだってこの地球では子供のまんまだ

震える手、震える足、ゆっくりと地平線をけりあげて

真夜中、体から抜け出したらペガサス座の方角できみや、きみとも逢えたらいい

そうしたらきっと躊躇うことなく扉を開けて

むらさきの閃光に身をゆだねられるの



◇ ◇ ◇  ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 May 21th 2013


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